Google Scholarにプロフィールページを作成する
プロフィールページで情報発信
これまで2回に渡って、Google Scholarを活用した情報収集の方法を紹介しました。今回は、逆に、情報発信を目的とした活用法です。情報発信とは、自分のプロフィールページを作成することです。これまで発表した論文や、論文の被引用回数を表示することで、自分の実績をアピールすることができます。
プロフィールページを作成する手順
プロフィールページの作成は、Google Scholarトップページの上部にある[マイ引用]から行います。最初に、自分の名前、所属先、メールアドレス、関心分野、ホームページを入力します。
名前は、論文で使用している英語の名前で入力しましょう。なぜなら、ここで入力した名前で、発表した論文を検索するためです。名前とメールアドレス以外は、任意の入力となっています(メールアドレスは本人確認のため必須)。しかし、プロフィールページを見た人が、この人がどのような人か判断できるためにも、なるべく詳細に入力しましょう。日本語で入力できますが、Google Scholarは世界中の研究者が利用するため、日本語と英語を表記するのがよいでしょう。
次のステップでは、自分が発表した論文を登録します。先のステップで入力した名前で自動検索するので、該当する論文をクリックして追加するだけです(必要に応じて、論文のタイトルなどでも検索できます)。最後にプロフィール画像などを追加して、プロフィールページの作成完了です。
プロフィールページを作成するメリット
Google Scholarでプロフィールページを作成するメリットとしては、以下のものがあります。
1.著者名で検索したとき、検索結果の最上部にプロフィールページへのリンクが表示される
2.プロフィールページでは発表論文リストが表示されるため、簡単な実績ページとして紹介できる
3.発表した論文の被引用回数、h指標(*1)、i10指標(*2)を確認できる
4.発表した論文が引用されたとき、アラートで通知してくれる
このうち、1から3が情報発信機能と言えます。名前で検索したとき、その人がどのような人物なのか、どのような論文を発表してきたか、論文の質(引用回数)はどうなのか、一つのページにまとめて表示できます。
プロフィールページを作成すれば、多くの人の目にとまりやすくなる、自分の論文が引用される機会が増える、などのメリットがあるでしょう。Webサイトの作成に知識がなくても簡単にできるので、ぜひ試してみましょう。
(*1)h指標
被引用回数がh回以上である論文がh報以上あることを示す数値。研究者の論文の量(発表数)と論文の質(被引用回数)を同時に評価できると言われている。h指数、h-indexとも言う。
(*2)i10指標
10回以上引用された論文の総数。