便利なPubMed検索テクニック
ライフサイエンスの分野で論文を探すときに最も多く使われているのが、アメリカ国立医学図書館の国立生物工学情報センター(NCBI)が運営する「PubMed」ではないでしょうか。今回は、PubMedで論文検索するときに便利なテクニックを紹介します。
条件を指定して検索する、ヒットした論文を保存する
検索結果画面で、検索欄の下にある[Advanced]をクリックすると、条件を複数指定して検索できます。
例えば、上の画面なら、「タイトルまたはアブストラクトにpneumonia(肺炎)が含まれている」かつ「掲載日が2012年1月1日から現在まで」という条件で検索します。他にも、ジャーナル名や著者なども指定できます。
いくつかの論文を後からまとめて読みたいと思ったら、サイト内に一時保存します。検索結果画面で、論文タイトルの左側にあるチェックボタンにチェックを入れ、画面右上にある[Send to]をクリックして[Clipboard]を選択してから[Add to Clipboard]をクリックします。
すると、ブラウザのキャッシュ機能を利用して、サイト内のClipboardに保存されます。Clipboardを見るには、画面右上にある[Clipboard: x items]をクリックします。
いくつか論文をまとめたら、Clipboardを自分宛てにメールを送ります。再び[Send to]をクリックして、今度は[E-mail]を選択します。メールアドレスを入力して[E-mail]をクリックすると、Clipboardに保存した論文の一覧を送ることができます。時間があるときに改めて論文を読めるのです。
Clinical queriesで目的別に検索する
医学関連の論文は数が多く、なかなか目的に合ったものを探しにくいときがあります。そのときに便利なのが、PubMedのトップページから利用できる「Clinical Queries」です。
Clinical Queriesで検索すると、「Clinical Study Categories」「Systematic Reviews」「Medical Genetics」の3つに分けて検索結果が表示されます。
「Clinical Study Categories」はさらに「Etiology(病因論)」「Diagnosis(診断)」「Therapy(治療)」「Prognosis(予後)」「Clinical prediction guides(臨床的予測ガイド)」に分類できます。また、「Systematic Reviews」は、メタ解析など、エビデンスレベルの高い論文を探すときに便利です。
これらのテクニックを使って、PubMedで効率よく論文を探してみてはいかがでしょうか。