ウェブブラウザから論文を管理するツール「RefWorks」
文献を管理したり、論文執筆時に参考文献リストを作成したりするためのツールが多く存在します。有名なものにはEndNoteやMendeleyがありますが、今回紹介するのはRefWorksというツールです。
論文情報のインポート、参考文献リストの作成が可能
RefWorksは、ウェブブラウザからアクセスするクラウド型ツールです。EndNoteやMendeleyのようにソフトフェアのインストールは不要です。パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレット端末からでも利用できますが、インターネット環境が必須です。
RefWorksは、国内外のデータベースにある論文情報(タイトル、著者名、掲載誌、掲載ページなど)をインポートできます。PubMedはもちろんのこと、国内なら医中誌WebやCiNiiなど、主要なデータベースの多くが対応しています。インポート後はフォルダで分類でき、それぞれの情報にはコメントを記載できるので、自分のわかりやすいように管理できるのです。
RefWorksのもうひとつの大きな機能は、参考文献リストの作成です。ジャーナルによって参考文献の表記形式はさまざまであり、論文作成時において手間のかかる作業のひとつです。RefWorksは、投稿するジャーナルを選択すれば、その形式で参考文献のテキストを自動で作成します。また、Word向けのプラグイン(Write-N-Cite)をインストールすれば、Wordの画面で参考文献リストを作成できます。
RefWorksユーザーでない共同研究者との共有も可能
RefWorksの機能は上記だけではありません。Word、Excel、PDFファイルもインポートでき、PDFファイルはファイル内検索にも対応します。また、RefWorks内のデータはフォルダやファイル単位で他者と共有できます。RefWorksユーザー以外とも共有できるので、共同研究者とやり取りしたり、自分の研究業績リストを公開したりする際にも活用できます。
RefWorksは有料ツールであり、個人で利用するときには年間100ドルが必要です。しかし、所属機関が一括契約している場合には自己負担なしで利用できるので、一度所属機関に問い合わせするのがよいでしょう。個人で利用する場合でも、30日間は無料で利用できるので、試用期間内で利便性を検討することをおすすめします。