医学英語論文の書き方マニュアル – 31:[性同一性障害] gender identity disorderは時代遅れの言い方?
医学英語総合サービスでは、弊社の校正・翻訳・投稿支援を利用くださったお客様に、月1回お知らせレターを配信しております。One Point Englishのショートメッセージも配信していますのでご紹介します。
今月は【[性同一性障害] gender identity disorderは時代遅れの言い方?】について考えてみましょう。
2013年に出されたアメリカ精神医学会の DSM-5で は、「性同一性障害(Gender Identity Disorder)」は「性別違和(Gender Dysphoria)」と変更されました。障害の文字が削除されて、個人の特性の一つとして捉える流れにあります。また2019年、スイスのジュネーブで開かれたWHO=世界保健機関の総会で、医療機関での診断や治療を必要とするけがや病気などの国際的なリスト「国際疾病分類」を29年ぶりに改訂し、心と体の性が一致しない性同一性障害について、「精神障害」の分類から除外することで合意し、その名称を「性別不合」(gender incongruence)に変更しました。
精神疾患でも身体疾患でもない分類としてまとめられています
Merriam Webster辞書の解説
1. Transsexual (transexual)
トランスセクシュアルは不快(often offensive)で時代遅れ(dated)な表現です。
2. Transgender: of, relating to, or being a person whose gender identity differs from the sex the person was identified as having at birth.
Especially: of, relating to, or being a person whose gender identity is opposite the sex the person was identified as having at birth.
トランスジェンダーは、性自認が出生時の性別と異なる人(反対である人)
3. Cisgender: Someone whose gender identity matches the gender they were assigned at birth, someone who is not trans. The Latin prefix cis means “on the same side of.” Cisgender is often shortened to cis
シスジェンダーは、 性自認が出生時に割り当てられた性別と一致している人。ラテン語の接頭辞cisは “同じ側の “という意味。シスジェンダーはしばしばシスと略される。
Coffee Break
クリスマスはキリストの誕生日ではありませんが、「イエス・キリストの生誕を祝う日」 として、ローマで開催されていた祭典に付け足され、民衆に広まっていったようです。
クリスマスにはモミの木の飾り付けをしますが、モミの木は、横から全体を見ると三角形になっているという特徴があります。三角形はキリスト教において三位一体(父・子・精霊)を表す重要な意味を持っています。また、モミの木は、冬に緑を枯らさないことから「生命力」や「永遠の命」を象徴する意味合いがあります。
モミの木は、赤、緑、白、金色で飾られます。
「赤」はキリストが十字架で磔になった際の血の色や、キリスト生誕時に成ったとされるリンゴの色を表すものです。
「緑」はクリスマスツリーの植物から連想される永遠の命を象徴しています。「白」は雪を連想させる他にも、罪を許された後の潔白や清純さを表しています。
「金」はクリスマスツリーの頂点に輝く一つ星を彷彿とさせる色であり、キリスト生誕時に大きく輝いたと伝わるベツレヘムの星の輝きを意味するものです。