医学英語論文の書き方マニュアル – 30:【基準】standard と criterion の違い
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今月は【standard とcriterionの違い】について考えてみましょう。
「基準」の意味を表現する英語
Standard:達成度や卓越性によって決められた水準や標準、規格
Criterion:(判断)基準/標準/尺度/評価、行為などの規範→ギリシャ語のkriterion(判定の方法)に由来する言葉です。ただし、単数の“criterion”が使われなくなりつつあり、複数形の “criteria” の使用が一般的です。
日本語でも、カタカナ語「クライテリア」として使われています。
脳死判定基準の場合は “standard”ではなく“criteria”を使用します。
(例1)
Some doctors and experts have said special criteria are needed to determine if a child is brain-dead.
子供の脳死判定には特別な基準が必要だとする、医師や専門家がいる。
注:criteriaは複数形なので、動詞は “are” になります。
(例2)
Determination of brain death/death by neurologic criteria: The World Brain Death Project
脳死判定に関する国際コンセンサス
Coffee Break
ブラックフライデーとは、収支が黒字になる金曜日という意味です。
アメリカでは11月の第4木曜が感謝祭(祝日)となっており、商店が閉りますが、翌日の金曜日は、クリスマス商品を買い求める客が急増し、赤字だった商店も黒字に転じるという意味です。多くの店舗は割引価格での大セールを打ち出します。
何世紀もの間、「ブラック」という形容詞は、災難が起こった日に使われてきました。最初の[ブラック・フライデー]は、1869年のパニックです。金融業者ジェイ・グールドと鉄道事業者ジェームズ・フィスクが金市場を追い詰めようとした後に発生しました。この操作を知ったグラント大統領は、財務省に金の大量放出を命じた。その結果、金の暴騰は止まり、価格は18%下落したそうです。
それから、60年余り後の1929年10月29日、[ブラック・チューズデー]と呼ばれる株式市場の暴落により、世界恐慌が幕開けしました。
「脅迫やゆすり」の意味で、blackmailなど、blackがネガティブな意味で使われることが多いですが、blackを悪い意味で使用するのは、将来、差別用語と認定されるかもしれません。
ちなみに、「ブラック企業」は和製英語です。
英語で「ブラックビジネス企業」といえば、黒人社会のために黒人などが営む事業を表します。
Black Business Enterprise (BBE) means an Enterprise which is in the control of one or more black persons and is at least fifty one percent owned by one or more black persons who are principals.