医学英語論文の書き方マニュアル – 12:英語と日本語の違い(4)ナイーブは良い意味で使いますか?
医学英語総合サービスでは、弊社の校正・翻訳・投稿支援を利用くださったお客様に、月1回お知らせレターを配信しております。One Point Englishのショートメッセージも配信していますのでご紹介します。
One Point English:日本人の使用する英語で、本来の意味とは異なる単語があります。
ナイーブ
「ナイーブな人」といえば、「繊細な人」や「純真な人」をイメージしますが、英語でHe is naïve. といえば、「世間知らず」「未熟な人」「幼稚な人」という意味になります。(良い意味ではありません)
メリットとデメリット
メリット(利点)とデメリット(欠点)はそのままmerit and demeritとできそうな気がしますが、英語では、merit は[利点、良いところ、良い特徴]という意味があります。
日本語では「他と比べて有利」の場合でもメリットを使いますが、advantageの方が適切です。また、 [利益や得すること]に対してはbenefitを用います。
[メリットとデメリットの日本語は、英語ではこんなふうに表現されます]
(1)ここに住むことには多くのメリットとデメリットがあります。
There are many advantages and disadvantages of living here.
(2)早く始めると、メリットがある。
There are some advantages in starting early.
(3) 新しいマーケティング戦略のメリット・デメリットを討論した。
We discussed the pros and cons of the new marketing strategy.
(4) この企画は彼らにとって極めてメリットがある。
This project is a great benefit to them.
(5)このワークショップはあなたにとってメリットになるでしょう。
This workshop will benefit you.
(6)この計画のメリットとデメリットを考える必要があります。
We need to consider the merits and demerits of the plan.
(7)これをすることにメリットはありますか?
Is there merit in doing this?
頭は英語で “Head”とは限りません
首を(横に)振る:Shake one’s head. (=refuse)
首を(縦に)振る:nod one’s head(=agree)
その問題で頭を悩ませた:I rack my brain over the problem. (head は頭部で、悩みは、思考する箇所は脳)
頭がいい:be smart, be clever
頭を悩ます:puzzle