新型コロナウイルス感染症「COVID-19」の最新トピックスを知るには？
現在、世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症「COVID-19」。2020年3月30日現在、世界では720,000名を超える人が新型コロナウイルスに感染し、約34,000名が命を落としているとのこと。
しかしながら、新型コロナウイルスに関してはどのような経緯で発生し、ヒト-ヒト感染するに至ったか、どのような感染ルートなのか…明確に解明されていない部分が多くあります。そのため、世界中の医療機関や研究所で新型コロナウイルスの全貌を解明するための研究が行われており、日々世界から様々な情報が発信されているのが現状です。
そこで今回は、COVID-19の最新トピックを知るために心がけておくべきことについて詳しく解説します。
COVID-19の最新トピックス～世界的な共有を！
世界を震撼させている新型コロナウイルスは未知の病原体です。確かなエビデンスのある治療法が確立していないのはもちろんのこと、感染経路や重症化リスクなども十分解明されていません。このため、世界の医学研究施設では昼夜問わず様々な研究や調査が繰り広げられ、日々様々な情報が発信されています。
そこで、大手学術出版社の「シュプリンガー・ネイチャー」は世界中から発信されるCOVID-19に関して利用可能な最新の研究とエビデンス・データへ迅速かつ直接アクセスできるサイトを設置したことを発表しました。サイト内の情報は継続的に更新され、世界中から無料でアクセスすることが可能です。
現在、COVID-19の研究に携わる医学者たちは、新たに判明したデータをできるだけ迅速に公衆衛生や研究分野のコミュニティーに提示し、WHOやCDCなどの機関と広く共有することが求められています。今回シュプリンガー・ネイチャーが行った試みは、医学者たちに強く求められていることを実現可能にし、更なる研究の進歩に役立つことでしょう。
その他にも、世界の様々な学術出版社、学会がCOVID-19の最新情報を続々とサイト内にアップしています。
未知の病原体だからこそ、COVID-19に対処していくには最新トピックスにアンテナを張り巡らせておくことが重要です。日々更新されていく情報に目を向けるようにしましょう。
COVID-19の最新情報を入手しよう！
COVID-19に関するこれらの特設サイト内では日々様々な新情報がアップされています。その中には、今後の感染対策や治療法に大きな影響を与える情報が出始めているのが現状です。
3月17日付けで「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表された新たな情報によれば、新型コロナウイルスはエアロゾルとなって空気中に3時間以上も生存するとのこと。きわめて生存力が強いことが示唆され、今後の感染対策に活かされていくことでしょう。
また、2月21日付けで「ランセット・オンコロジー」に発表された情報では、がん患者は非がん患者に比べて圧倒的にCOVID-19による症状が悪化するスピードが速いとのこと。さらに、抗がん剤治療はCOVID-19が重症化するリスクになることも示されています。流行地のがん患者は一時的に抗がん剤治療を中止するといった対策が考慮されるなど、併存症の治療方針にも大きな影響を与える情報が発信されています。
未だ終息の気配がないCOVID-19ですが、世界中で行われているさまざまな研究成果が共有され、よりよい研究が進んでいくことが期待されています。
