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Google Scholar Metrics:2017年度版

「Google Scholar Metrics」は、Google Scholarが提供するジャーナルの統計情報です。2017年7月に、最新の2017年版に更新されました。

『The New England Journal of Medicine』の強さが目立つ

Google Scholar Metricsの詳細や、指標である「h5-指標」と「h5-中央値」はこちらの記事で紹介しました。
ジャーナルを評価する新指標「Google Scholar Metrics」

ランキングの左上の「カテゴリ」で「Health & Medical sciences」を選択すると、いわゆる医学分野のランキングが表示されます。インパクトファクターでも上位に位置する『The New England Journal of Medicine(NEJM)』『The Lancet』『JAMA』に加えて、がんや循環器に関するジャーナル(『Journal of Clinical Oncology』や『Circulation』など)も複数あることがわかります。

『NEJM』はh5-指標が唯一の300台、h5-中央値も唯一の500台であり、インパクトファクターと同様に一極集中の傾向がこちらでも見てとれます。

日本語のジャーナルを確認するには、画面右上にある言語から「日本語」を選択します。日本語のジャーナルはカテゴリ選択できませんが、医学系では14位に『日本公衆衛生雑誌』、16位に『日本臨床外科学会雑誌』などが入っています。

なお、探したいジャーナルが決まっていれば、画面右上の検索アイコンから検索できます。日本語のジャーナルも検索対象に含まれます。

なお、h5-指標の数値をクリックすると、被引用回数の多い順に掲載論文を確認できます。さらに論文のタイトルをクリックすると、論文のウェブページへ移動できます。

引用数の多い論文を簡単に探すことができる

さらにGoogle Scholar Metricsでは、どの論文が多く引用されているかも把握できます。h5-指標の数字をクリックすると、引用数の多い順に論文が表示されます。例えば『NEJM』の場合、「anti-PD-1 antibody」という単語を多く見かけることから、ここ数年のトレンドは抗PD-1抗体であることがよくわかります。

論文のタイトルをクリックすると、論文が掲載されているジャーナルのサイトに移動して、論文の内容を確認できます。このように、トップジャーナルの順位を見るだけでなく、そこから読むべき論文を簡単に見つけることができるのも、Google Scholar Metricsの特徴です。

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