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ITツールを活用した研究室の生産性向上

ここ数年で使い勝手のよいITツールが数多く登場しており、その中には研究室における生産性向上に活用できるものもあります。研究室運営において、ITツールを活用するメリットと、具体的なサービスをいくつか紹介します。

どこでも使える、初期投資が不要、高いセキュリティ

ITツールの多くは、ウェブベースのクラウドサービスです。つまり、研究室にいないとアクセスできない、という制約は一切ありません。インターネットにつながってさえいれば、場所や機器を問わず利用できるということです。パソコンのブラウザだけでなく、UIを最適化したデスクトップ向けアプリ、スマートフォン向けアプリも利用できます。

また、多くのツールは無料期間が設けられており、初期投資を必要としないのも大きな特徴です。研究室を立ち上げたばかりで予算が限られているときや、実際に使ってから本格導入を決めたいときに、気軽に試すことができます。本格導入するときには、有料契約に移す必要があるものと、機能制限がありながらも無料で使い続けられるものとがあり、サービスによって異なります。

外部サービスを使うことに対して、セキュリティ面で不安に思うかもしれません。しかし、2段階認証やSSL暗号化通信など、外部からのアクセスを遮断する仕組みが備わっているため、独自に共有サーバーを用意するよりもはるかにセキュリティは高いといわれています。

国内の研究室で導入が進んでいるITツール3選

実際に国内の研究室で導入が進んでいるITツールと、その利用例を3つ紹介します。

・Slack
研究室内のコミュニケーションに特化したチャットツール「Slack」でも紹介したように、メールに代わる存在として、研究室内の会話や、共同研究者とのやり取りをスムーズにするために使われます。

・Backlog
「課題」を設定して、担当者を割り振ったり、進捗状況を確認したりできます。複数の機器を一度に導入して初期設定を検討するときに、機器ごとに担当者や優先順位を決め、検討項目や結果を記載するといった活用法があります。

・Qiita:Team
プログラミングに特化したオープンコミュニティ「Qiita」をベースにしたもので、文書を残すことに定評があります。新しく入った学生向けに研究テーマをまとめた論文と簡単な解説文をセットしたものや、共有したい実験プロトコルなどの作成に向いています。

それぞれのITツールには、得意とするものがあります。無料期間を利用して、自分の目的に合ったものを吟味してはいかがでしょうか。

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