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参考文献の書き方

ジャーナル名の短縮表記を探す方法

論文に記載する参考文献の体裁はジャーナルによって異なります。その中でも、参考元のジャーナル名を正式名称で書くか、短縮表記で書くかは間違えやすいところです。短縮表記が誤っていたり、両方が混在したりする依頼原稿をいただくこともあります。今回は、ジャーナル名の短縮表記について紹介します。

抄録サービスや索引サービスを使う

ジャーナルの短縮表記を探す確実な方法は、そのジャーナルのウェブサイトを見ることです。例えば、『Scientific Reports』のウェブサイトでは「Aims & scope」内に「Abbreviation」という項目があり、「Scientific Reportsを抄録・索引目的で使用するときの正確な略称はSci. Rep.です」と明記しています(*1)。

しかし、全てのジャーナルのサイトで短縮表記を確認するには手間がかかります。そこでおすすめするのが、抄録サービスや索引サービスです。膨大な数のジャーナルを扱っており、短縮表記で書かれているものがほとんどなので、ジャーナル名で検索して照らし合わせればよいのです。

使いやすいものの一例はCAS Source Index (CASSI) Search Toolです(*2)。検索ボックスにジャーナル名、例えば『New England Journal of Medicine』と入力すると、Abbreviated Titleの欄に『N. Engl. J. Med.』として確認できます。



マイナージャーナルの場合には、上記の方法で見つけられないかもしれません。そのときには慣例に従うのがよいでしょう。例えば『~~ Respiratory』であれば『~~ Respir.』とします。
なお、ジャーナル名が単語一語の場合、通常は短縮しません。例えば『Nature Communications』の短縮表記は『Nat. Commun.』ですが、『Nature』は短縮表記でも『Nature』にします。

参考文献リストを自動で出力するソフトを使う

そもそもですが、ジャーナル名を正式名称で書くか、短縮表記で書くかは投稿規定に記載されているので、どちらで記載すべきかは必ず投稿規定で確認しましょう。それ以外にも、短縮表記の最後にピリオドを書くか、イタリック体にするか、全て大文字にするかなど、ジャーナルごとに規定が異なります。

異なる規定に手間をかけずに対応するためには、参考文献リストを自動で出力するソフトを使うのも一つの手です。EndNoteやMendeleyなどのソフトは、投稿先の体裁に合わせて参考文献リストを作成できます。自動化できるところは自動化することも、論文執筆では重要です。

*1 Aims & scope : Scientific Reports
*2 CAS Source Index (CASSI) Search Tool

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