Google Scholarで論文検索から管理まで
学術論文の検索に特化したGoogle Scholar
論文を検索するときに、専用のWebサイトを使う方は多いでしょう。国内の論文であれば独立行政法人科学技術振興機構(JST)が運営する『J-STAGE』、海外の論文であればアメリカ国立医学図書館の国立生物工学情報センター(NCBI)が運営する『PubMed』が、医学分野では有名な論文検索サービスです。
最近注目されている論文検索サービスに『Google Scholar』があります。インターネットの検索サービスで世界最大手のGoogleが提供しており、学術論文の検索に特化したものです。検索能力が優れているだけでなく、論文の被引用回数が表示されたり、論文管理ソフトと連携したりできるなど、他の検索サービスにはない特徴もあります。
Google検索のように論文を検索
Google Scholarの検索結果は、次のような画面になります。
通常のGoogle検索のように、Webページのタイトル(Google Scholarでは基本的に論文のタイトル)とWebページ内のテキストが表示されます。それに付随して、論文の著者、掲載論文、掲載年、掲載Webサイト名も表示されます。
Google Scholarでは、通常のGoogle検索と同じように、検索対象を絞り込むことができます。検索欄の右端にある[▼]をクリックすると、次の画面のように、検索対象を論文のタイトルに限定させたり、掲載雑誌や掲載年を指定したりできます。
Google Scholarで論文を管理
Google Scholarの特徴として、検索結果に表示されたWebページの下で、以下の機能を利用できます。
- 引用元:
- 論文の被引用回数。クリックすると、その論文を引用した論文が表示される
- 関連記事:
- その論文の内容と関連性が高い論文をさらに検索する
- バージョン:
- 訂正された論文の以前のバージョンや、複数のWebサイトに掲載されている論文を検索する
- 引用:
- 参考文献として記述するために、論文タイトルなどをコピー&ペースト、または論文管理ソフトにエクスポートができる
- 保存:
- 論文をマイライブラリにブックマークする(要Googleアカウント)
特に引用機能は、論文で参考文献を作成するときに便利な機能と言えます。また、マイライブラリに保存した論文は「ラベル」という機能で、フォルダのように分類できます。
このように、論文の検索だけでなく、管理においても協力にサポートするのがGoogle Scholarです。どの機能も無料で利用でき、スマートフォンやタブレット端末でも操作できます。
以上、論文の検索や管理に役立つツールのご紹介第一弾でした。